スタッフのモチベーションを上がらないと悩む前にまず考えて欲しい事2つ
歯科医師の先生からよく言われるお悩み。
「スタッフのモチベーションが上がらない」
これはみなさん言います(笑)
状況によってアドバイスは違うのですが、今回はみなさんにまず最初に確認してもらう事を2つお伝えします。
1つ目 心身の状態
そもそも心と身体の状態が整っていないと、仕事に意欲的に取り組む事は難しいものです。
それは先生自身も感じる事と、思います。
体調が悪ければ、日々の仕事をこなすだけでも大変ですし、何か心配事があれば、そちらに気を取られて、仕事に集中できません。
下研究は職場環境と働く人の心身の健康が作業効率にどのように作用するか調べたものです。
他にもたくさんあるので、ぜひ、調べてみてください。
相関関係があまりないという研究はとても少ないです。
市町村保健師が健康で意欲的に仕事ができる職場環境に関する研究
目的 個人の健康と組織の生産性・業績が両立する健康職場の概念を参考に,健康を精神的健康,生産性・業績を仕事意欲とし,職場環境との関連を検討することにより,保健師が健康で意欲的に仕事ができる職場環境を明らかにする。
結果 職場環境の得点(得点が高いほど良好)は,一般的な職場環境では【社会とのつながり】,【人間関係】が高く,【キャリア形成・人材育成】は低かった。仕事意欲には【社会とのつながり】(OR=6.73),【保健師の判断・意見の反映】(OR=1.59)が関連していた。
結論 精神的健康と仕事意欲の双方に,自分の仕事は社会的に意義があると感じられる職場環境が関連していた。このため,仕事の意義を感じられるよう目標を明確にし,活動成果を発信できる環境整備が必要である。
J-STAGE 日本公衆衛生雑誌 PDFフリー
2つ目 人間関係 労働環境
ご紹介した研究でも同じ事を言っていますが、大前提として人間関係や、労働環境が整ってこそ、人は本来の力を発揮する事ができます。
労働者の約6割近くが職業性ストレスに悩まされているというのが現状です。なお、主なストレスの内容は以下の通りです。労働者の高ストレス状態が長く続くと、心身の健康が阻害されるリスクが高まるだけでなく、個人の仕事へのモチベーションや生産性も低下します
図1 仕事や職業生活に関する強いストレスの主な内容(厚労省(2018)を一部改変)
アドバンテッジJORNAL 【職業性ストレスを知る】企業が働く人々の心身の健康を守るためにできること
仕事の質や量は労働環境からくる問題ですし、狭い歯科医院の人間関係が終わっていたら、きっとモチベーションなんて上がるハズがないのです。
今では本当に見なくなりましたが、院長先生が敷く恐怖政治がある病院などは天形的な例だと思います。
まとめ
モチベーションが上がらない…と悩む前に見直してほしい事をお伝えしました。
- 心身共に健康である
- 人間関係、労働環境
この2つを見直してみてください。
こちらの記事も参考に
スタッフのモチベーションを上げる方法は一つだけじゃなかった⁈考えてほしい事3つ
医院に長く在籍していると、なかなか客観的に見えなくなってしまう部分があります。
そのような時にご相談して頂ければ、幸いです。
オススメは訪問診断コースになります。
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参考文献
Self–efficacy: toward a unifying theory of behavioral change.
A Bandura – Psychological review, 1977 – psycnet.apa.org
アルバート・バンデュラー 「自己効力感~行動を変える包括的理論」
Self–efficacy and work–related performance: A meta-analysis.
AD Stajkovic, F Luthans – Psychological bulletin, 1998 – psycnet.apa.org
スタイコビッチ、アレクサンダー・D、ルーサンス、フレッド
自己効力感と仕事関連のパフォーマンス:メタ分析。
The validity of occupational aptitude tests
EE Ghiselli – 1966 – Wiley
EE Ghiselli-1966-ワイリー 妥当性の職業適性検査