スタッフや同僚、上司、部下と良い関係を作るには?心理学の視点から、まずは知りたい4つのこと
先生は何かスタッフにしてほしい時に、最初から自分の望みばかりを伝えていないでしょうか?
給料払っているんだから、聞いて当たり前と思っていますか?
確かにそれが当たり前なのですが、これでは指示を出すさなければ、スタッフは動いてくれません。
これは会社の上司と、部下の関係にもあてはまります。
実は、ちょっとした工夫で相手との良い関係が築けます。
その方法とはこちら
- 1 相手を観察する
- 2 性格(パーソナリティ)というのは普遍的なものではない
- 3 相手の価値観を知る
- 4 相手と自分の価値観という眼鏡を知る
今日はこの4つをお伝えします。
1 相手を観察する
ここで一番知っておいてほしいのは、相手を観察する視点を持つということです。
「いや、見てますよ、いつも。」と思っていますか?
私は他人を観察するのが好きなので、よく観察してますが、みなさんはどこを見ていますか?
その瞬間に相手にあらわれる特徴(情報)をキャッチする能力がなければ、いくら知識やテクニックを習得したところで、その知識やテクニックが相手の行動と結びつかないからである。
PsyNotes 相手の心理を見抜くうえで絶対に知っておかなければならない観察ポイント3選
このように知っているだけではなかなか難しいようです。
人間観察で重要なことはこちらの記事で詳しく書いています。
では、今回は人のどこを見れば良いのかを説明していきます。
2.性格(パーソナリティ)というのは普遍的なものではない
パーソナリティ心理学は進化しているので、以前のように普遍的なものだという考え方から変わってきています。
現在研究が進んでいる分野を簡単に書きます。
「遺伝」「環境」「動機」「精神病理学的でなく、もっとポジティブな考え方」です。
これらの研究が進むことにより分かった事は、人は何か「動機」があれば自分の性格を超えて行動するということです。(ただ、ストレスは伴うので回復は必要)
性格について科学的な研究を行っているパーソナリティ心理学の分野が近年急速な発展を遂げている、という。ユングやらクレッチマーの気質分類(粘着質etc)やらの時代からは遠く隔たり、統計的・生物的な根拠を持つ、5つの性格次元(性格を5つの次元からとらえるやり方)が広く受け入れられつつある。研究者はそれをビッグ・ファイブと呼ぶ。自分や友人や恋人の性格について考える際、何気なく「気まじめだ」「わがままだ」「だらしない」とするのではなく、この科学的な5種類のモノサシ――ビッグ・ファイブ――を当てはめてみるとどうなるのだろう?今回は、以前扱った『目からウロコの幸福学』の著者でもあるダニエル・ネトル著『パーソナリティを科学する』の書評を兼ねての文章です。人間の性格を正確に測定できるモノサシの目盛りはあるのだろうか?
plaisir.genxx.com パーソナリティを科学する / ダニエル・ネトル
この本に詳しく書いてあるのですが、現在は5つの性格次元のバランスを見るという方法が広く受け入れられてきているようです。
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そして、行動によってそれらの性格の特性も超えてしまうという研究が進んでいます。
ですので、実は性格も大事なのですが、その人の「動機、モチベーション」を知ることが大事なのです。
パーソナルプロジェクトについての記事はこちら
3.相手の価値観を知る
そして、「相手の価値観を知る」ということに繋がってくるのですが、人が大事にしていることがすぐにわかるとは思えません。
事実、この記事を読んでいる方も、「そんなものすぐにわかる訳がないじゃないか」と鼻で笑ったかもしれません。
5つの性格次元を読み解く方法は、またいつかお話しするとして、簡単に見分けられる方法をここでは一つお伝えします。
「ヒト志向」と「モノ志向」です。
これは相手を知る方法としても有効なのですが、自分がどちらの人間でどういう側面から他人を見ているか?という事もわかります。
「ヒト志向」の人
「ヒト志向」の人は人の「外見」や「言動」に強い興味を持つタイプです。
このタイプは他社を人間的な方法で理解しようとします。
他社の意図や動機に着目し、心理的に解釈しようする為、会話をとても重要だと考えています。
が、会話ができずに、情報が不足している場合は心の中で推察しようとします。
この時に、情報が不足している場合には、大きく誤解を生むこともあります。
心当たりはありますか?
「モノ志向」の人
一方、「モノ志向」の人は「モノ」に興味を抱きます。
本当にモノです(笑)
机や、パソコン、花瓶、スマホ、などのモノです。
誰かのお宅に招待されても、その相手よりも家の設備や、家電製品に興味を抱くタイプです。
モノの世界に魅了されているので、人の事も物理的な方法で解釈しようとします。
ですから、客観的なデータに固執する傾向にあります。
目に見えるモノ以外は信じないタイプです。
確実に相手を理解しているのですが、明白な部分だけにスポットがあたり、全体像がつかめず、誤解を生じることがあります。
どちらが良い、悪いではない
これらはどちらも良い点と悪い点がある、判断基準(価値観)の一つです。
そして、自分がどちらの判断基準をしているかにより、相手を見る視点もその眼鏡を通して視ている事を自覚したほうがスムーズです。
4. 相手と自分の価値観という眼鏡を知る
相手はどうか?そして自分は?
ということは、自分もどちらかの眼鏡をかけているということになりますし、相手も同じです。
同じ価値観の相手であれば、それはまさに相思相愛なので、相手を理解することに壁はありません。
が、この二つのグループはなかなか仲良くはできないのです(笑)
しかし、職場、仕事をする上では異なる観点をもつ者同士が、推察や客観的データを駆使しながら、物事を理解していくと、良い結果につながります。
そして、「なぜこの人は私の言うことを理解してくれないのか?」という疑問に対してのヒントになると思います。
ですので、まずは自分のタイプを知る事が重要です。
そして、相手のタイプを判断してみてください。
まとめ
今日は「スタッフや部下と良い関係を作るには?まずは知りたい4つのこと」をお伝えしました。
- 1 相手を観察する
- 2 性格(パーソナリティ)というのは普遍的なものではない
- 3 相手の価値観を知る
- 4 相手と自分の価値観という眼鏡を知る
これらは仕事に限らず、日常生活で人間関係をスムーズに行う為のヒントになります。
ぜひ、自分の眼鏡は何なのか?を知ってください。
本日主要に参考にした本はこちら
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